「睡眠プレッシャー」という聞きなれないワードがタイトルにあるが、要は布団に入ったものの「寝ないと」と思えば思うほど眠れなくなるあの現象のことだ。
起きる時間が決まっているなら、この時間には眠っておかないと十分な睡眠時間が確保できないぞ、という、いわゆる眠りにつく締切みたいなものがある。
その締切を意識するあまり、眠ることが義務のようになってしまって、実は眠くないのに「時間だから」という理由だけで寝ようとしているからではないか、と私は考えた。
そして、その対策を考えた結果、起きる時間を遅めに設定してやればいいのではないか、と気づいて試してみた。
眠くなるまで寝ない
これについては、寝る前の読書を習慣化していた頃に触れたことがある。
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眠くなってから寝るようにすれば、当然すぐに眠れるだろう
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布団の中に入っても眠れないという体験を脳に覚えさせない、布団に入るイコール眠ることであると脳に覚え込ませる
この2点は、読書云々に関係なく重要なことではないだろうか。
問題は「眠くなる」のがいつになるか、自分でもタイミングをつかめないことだ。
しかし、簡単な方法でその問題は解決する。
起きる時間を遅めに設定
いつ眠くなるかわからないなら、眠くなるのがどれほど遅くなっても問題ない時間を起床時刻に設定してやればいい。
例えば、一時期、私は午前2時に起きる生活をしていた。
早く起きた分、こまめな20分の仮眠を何度かとっていたとはいえ、メインの睡眠時間は、午後10時くらいから午前2時の4時間ほど。
今になって振り返ってみると、その時期の睡眠プレッシャーはかなりのものだった。
午後11時には眠らないと、3時間の睡眠時間すら確保できないのだから。
午後10時に布団に入って「もう寝ないと睡眠時間が減っていく」という焦りでさらに眠れなくなる日もザラにあった。
これは、起きる時間を早く設定しすぎたせいで、早く寝ないといけないというプレッシャーが発生していると言えよう。
例えば、起きる時間を午前5時に設定すれば、どれだけ遅くても午前2時までに寝れば3時間以上の睡眠が確保できる。
いくらなんでも、午前2時になればもう横になって数分で自然に眠ってしまう程度には眠気が生じているはずである。
このように、起きる時間を遅めに設定してやるだけで、睡眠プレッシャーを感じ始める時間よりも、普通に眠たいと感じる時間の方を先に持ってくることができるのだ。
その日に合わせた睡眠時間になる
大事なのは、寝る時間よりも起きる時間を固定することだ。
眠りにつく時間を固定しないことで、その日に合わせた睡眠時間を確保できる。
もしもまだ眠たいのに無理やり午前5時に起きたとしよう。
その日は1日中眠気と戦わなくてはいけないかもしれないが、夜まで頑張れば、いくらでも早く寝て構わないのだ。
寝る時間は決まっておらず「眠くなったら寝る」だけなのだから。
逆に、今日はなぜか体調も気分も良くて全然眠くならないというのなら、夜中まで起きていたっていい。
起きる時間は遅めに設定しているのだから、睡眠時間が減ることなんて気にせず、その寝なくても大丈夫な状態の自分を存分に活用して、やりたいことに時間を使えばいい。
要は、今までは確保したい睡眠時間を決めて、それをスケジュールに入れ込む形で何時に寝て何時に起きると決めていたのを、起床時刻だけを設定するように変えるのだ。
あとは、その日その日に合わせて、その起床時刻に向けて適当に寝るだけである。
これで、理論上は睡眠プレッシャーから解放されつつ、睡眠不足に悩まされることはないはずだ。
終わりに
私自身、数ヶ月前の午前2時起きは一旦やめて、最近は午前4時に起きている。
最低でも確保したい3時間の睡眠時間を考慮すれば、午前1時までに寝ないといけないわけだが、ほとんどの日が午前0時を回ったくらいで眠くなるので、その眠気に身を任せて眠っている。
たまに4時に起きて「眠り足りないな」と感じることもあるが「今晩は早く寝よう」とその朝はそれで諦めている。
そして結果、夜になると朝の眠気なんてとうに忘れていて、いつものように午前0時ごろまで眠気はやって来ないのだ。
結果、睡眠プレッシャーを感じることなく、自然に3時間ないし4時間睡眠を達成している。
これはなかなか、健全に自分に合った睡眠時間に自動的に調整される、良策なのではないだろうか。