2時間で終わることでも4時間与えられると4時間かけて行う。
というような話を聞いたことのある人は多いだろう。
この辺りは、子供の頃からいろいろな場面で実感できることである。
私は夏休みの宿題を最後の最後にまとめてやるタイプだった。
精神的には毎日少しずつ進めていく方が健全だし、親にぐちぐち言われることもないのだが、しかし最後にまとめてやることが悪だとは思わない。
悪なのは、そうして結局宿題を夏休みのうちにできないことだ。
私はなんだかんだでちゃんと終わらせていた。
毎年夏休み最終日はほぼ徹夜だったが、ちゃんと終わらせていたのだ。
かなりギリギリで危なっかしい、自分の子供はそんなふうになってほしくない、と思われるかもしれないが、しかしどうだろう。
毎日コツコツやった場合と、最後に慌ててどうにかやった場合。
宿題の量は同じだが、かける時間は最後に慌ててやる方が短いのではないだろうか。
「余裕を持って」と言えば聞こえはいいが、所詮は宿題である。
問題集が間違いだらけでも、提出さえすれば評価に関係はない。
だったら毎日じっくり取り組まなくても、最後に間違いなんてお構いなしにダーッと終わらせたって構わないのだ。
そしてその方が結果的に宿題に使った時間は短くなる。
同じようなことが仕事にも言える。
もちろん仕事なので宿題のように「間違ってもいいからダーッと」とはいかないけれど、ある程度力の抜きどころはある。
時間をかけてダラダラ最低限やるか、あるいは時間を使ってテキパキと品質を上げるか。
どちらも無駄だろう。
顧客が求める以上に品質を上げる必要はない。
そういうのは上の人が決めることだ。
一平社員が品質を上げたところで、大した効果はないし、下手をすると同僚にも同じ品質を求められるようになって、余計な負担を強いることになりかねない。
となるとダラダラやるのが正解か?
いやいや、与えられた期限なんて無視して、自分なりに「ちょっと厳しいかな? でもできなくもないかな?」と思えるリミットを設定して、それを目標に取り組む。
口で言うのは簡単だが、なかなか実行は難しい。
頭では「本当のところはまだ余裕あるんだけどね」とわかっているからだ。
そのあたりは、作業を細かく区切って、1つ1つに目標時間を設定する。
TickTimeを会社で使っている。
倒すだけで簡単にスタートできるタイマーだ。
これを使って「25分でこれを終わらせる」というような細かいタスク分割と時間分けでモチベーションを上げるのがいいだろう。
プライベートでも同様だ。
最近の私は仕事の後に図書館に行って、このブログの記事を書いている。
私が通っている図書館の閉館は午後8時半なので、定時に帰れば2時間近く滞在できる。
しかし、どれだけ時間をかけても1日に効率良く書けるブログの数に限界があることを知っている。
だから私はどれだけ時間があっても、1日に書くブログ記事のストックは最大でも3つと決めている。
「3つ書いたら図書館から帰って晩御飯を食べる」というのをモチベーションにしている。
モチベーションの要はもちろん「晩御飯を食べる」の部分だ。
私は昼ごはんを食べないので、まあ夜には空腹で飢えている。
だから「早く記事を書けば早くご飯が食べられる」というのがモチベーションになるのだ。
こうして自分なりのモチベーションを見つけて、時間を基準に作業しないように心がけたいところである。
くれぐれも「何時までこれをやろう」とは思わないこと。
せいぜい「これを終わらせたら〇〇できる」が理想だ。
もちろん「〇〇」には自分がモチベーションを発揮できるものが入る。
いわばご褒美である。