久々に回転寿司に行った。
実家に帰った際に親に連れて行ってもらったのだ。
しかし休日の夕方に予約無しで行ったので、テーブル席が空いておらず、私も親も待つのが嫌いなのでカウンター席にした。
横並びではあるが、今は席と席の間に仕切りがあるので、一人席と変わらない。
まあ、私としてはそちらの方がのびのびと食べれて心地よいのだが。
さて、年に1度か2度しか訪れない回転寿司だが、年々快適になってきている。
カウンター席となると何年かぶりだったが、もう飲食店のある種到達点のような状態だった。
何せ1席ごとに備え付けられたタブレットをタッチして注文したら、3分もしないうちにレールを流れて目の前までやってくるのである。
店員さんと会話を交わしたのは会計のレジだけだ。
入店時は受付の機械を操作すると、席番号が指示されるので、そのままその席に向かっただけである。
元々人見知りで店員とあまり話したくない私からしたら理想的な入店である。
そして注文も何も気にせず好きなものを頼めるのだ。
見ての通り、寿司に限らず色々とサイドメニューも堪能させてもらった。
いつの間にやら回転寿司とは名ばかりでファミレス並みにバラエティに富んだメニューになったものである。
カウンター席なので狭いから終わった皿がスペースを圧迫しているが、タブレットから店員を呼べば下げてくれる。
しかし、こうして食べ終わった皿を積み上げていくのも回転寿司の醍醐味なので、私はどうしようもなくなるまで皿はそのままにしておく方が好きだ。
カウンター席だから迷惑をかけることもないし。
しかし、カウンター席で黙々と一人で食べていると、色々と店内の様子が窺える。
まず、注文用のタブレットから花江夏樹の声がしている。
少し前は期間限定でそういう声優などの音声に変わることはあった気がするが、どこにも期間限定といったような書きぶりはなかった。
はま寿司のタブレットは常時花江夏樹になったのだろうか?
期間限定だったはずだが……
また、キッズメニューを頼むとガチャガチャを回せるメダルがもらえるとかで、はま寿司限定のアイテムが手に入るウルトラマンとのコラボガチャもあった。
(出典:はま寿司)
こうして様々な年齢層を取り入れようという商売魂が見えてくる。
しかしこういう貪欲な姿勢は嫌いではない。
そして、しばらくタブレットを操作しないでいると、オススメメニューなどが表示される。
これが10年前のメニューだったら自分から見なければ目に入らなかった。
しかし今はタブレットが勝手にメニューをアピールしてきて、食べている人、それもカウンター席で一人の人は特に、そのアピールに耳と目を向けてしまう。
すると「ああ、美味しそうだな」となって、タブレットを操作してそれを注文するわけである。
そして注文したメニューはすぐにレールを流れてやってくる。
客はそれを取って食べる。
それの繰り返しだ。
自動で流れてきた皿を取ってその場でどんどん食べる姿は、端から見ると養鶏場のニワトリを連想させる。
カウンター席だとなおのことである。
テーブル席だとまだ家族の団らん感が保たれるか……?
まあ、別にそれで誰かが損するとか蔑まされるとかじゃないし構わないか。