何だか首が痒くて、鏡を見ると赤くなっている。
その様子は虫刺されを思わせるものだった。
しかし季節的に虫刺されはちょっと考えにくい。
考えにくいだけで、ないわけではないから虫刺されだろうと決め込んでいた。
しかし日が経つと悪化しているのだ。
つまり首の赤みが出ている範囲が広がっている。
「掻きむしったからか?」と思いはしたものの、虫刺されだとなかなかそうはならない。
刺された場所だけがダメージを受けているわけで、その範囲が広がるなんてことはあまりない。
ここでようやく「虫刺されじゃないのでは」と思い至って調べてみる。
するとドンピシャなサイトがあった。
というわけで、どうやら乾燥が原因ぽい。
そうとなれば思い当たる節があって、ちょっとエアコンの暖房の温度を高めにして寝た日があった。
その日と首の痒みが出たのは同じくらいの時期だったと記憶している。
さて、乾燥が原因となると対策しなければいけない。
虫刺されと違って、時間が解決してくれるという問題ではなく、実際赤みは広がっていて悪化しているわけだ。
原因が乾燥なら保湿をすれば良い。
しかし先のサイトだと感想を防ぐのが大切で、症状が出てしまったら皮膚科を受診して薬をもらわなければならないというような旨のことが書かれている。
化粧水や乳液は化粧品であり薬ではない。
ドラッグストアで素人判断で薬を買うのも危険だ。
つまり乾燥によって皮膚のバリア機能が失われているわけだから、そこに下手な薬を塗るとそれが刺激になって悪化する可能性も大いに考えられる。
しかし、どうにも皮膚科を受診しようと思えない。
自力でどうにかできるのではないか、とどこかで思っているからだ。
そう、薬用ローションがあるではないか。
「薬用」とあるので薬的な使い方も可能なのでは、という安直な発想である。
とりあえず乾燥は防げるはずなので、悪化を防止することはできると期待している。
すでに症状が出ている部分(皮膚を触ったときに少しカサカサしていて水分を感じられなくなっている)に回復の兆しが見えるかどうかが問題だ。
しばらくは薬用ローションで様子を見て、悪化するとか治る気配が感じられないとかになったら、潔く皮膚科を受診することにする。
え? 自分でこうやってどうにかしようとしている時点で全然潔くないって?
まあ、それはわかってはいるけれど、手持ちの薬用ローションでどうにかなるならどうにかしたいものなのだ。