最近やけにシャワーにかかる時間が長い日がある。
いや、理由はわかっていて、たいていは何か考え事をしてしまっているのだ。
シャワーを終えて時計を見ると「こんなに!」というくらいの時間が経過しているわけだが、いざどこをどう洗っていたのか思い出そうとしても思い出せず、一体何にそんなに時間がかかっていたのかまるでわからないのである。
どうしてそんなことになるのかというと、シャワーなんて物心ついてからほとんど毎日浴びているし、その内容に何の変わり映えもしないから、何も考えずに行えるからではないだろうか。
つまりあれこれ別のことを考えてしまいがちになるのだ。
そこでその考えていることが盛り上がれば、そちらに夢中でついついシャワーが疎かになり、謎に時間がかかってしまうのである。
という原因がわかっているのであれば対策はハッキリしている。
「シャワーに集中する!」だ。
しかしこれが難しい。
シャワーに集中するには「シャワーに集中しよう」と考えなければならない。
しかしそんなことを考えることすら必要なく、何も考えずシャワーは浴びてしまえるのだ。
実際、シャワーにかかる時間を短くしようといろいろ試したことはある。
こうして何か新しいことを始めてしばらくは、そちらに意識が向くので効果が出る。
しかしそれが当たり前になって、何も考えずに行えるようになってしまうとまた元通りだ。
常に意識できるようにしておかないといけない。
「シャワーに集中しろ!」という張り紙をお風呂場に貼っておくといいかもしれない。
いや、紙だと湿気るからプレートやボードに書くか?
そこまでしないといけないのか、と思いはするけれど、そこまでしないと変わらないという確信もある。
ちょっと手をかけてお風呂場に張り紙的なものをするだけで、今後の人生のシャワーに使う時間を減らせるならアリだろうか?
それとも、それですら当たり前になってやがて効果がなくなってしまうのだろうか?
いや、流石に張り紙をしていれば何かしら意識するとは思うけれど。
やはり試してみようか……