半年ほど前からクラウドファンディングを行なっていた富士通のタッチパッド付きマルチペアリングキーボード「LIFEBOOK UH Keyboard」がついに届いた。
かなり期待していたキーボードだったのだが、ざっと使ってみると、悪くはないのだが、アップル製品に繋いで使うには、少し不便に感じた。
全体的な使い心地などは後日改めるとして、所感としてMacやiPadに繋いで感じた不便をピックアップ。
2022年6月1日追記
「FMV Mobile Keyboard」という名前で一般販売が開始されるとのこと。
興味がある方はチェックしてみては。
Magic Trackpadに遠く及ばないタッチパッド
キーボード自体はMacに対応したモードに設定することで、Magic Keyboard(JIS)にかなり近いキー配置となり、普段からJIS配列のMagic Keyboardを使っている私にとっては、使いにくいとは感じなかった。
CtrlとCaps Lookの位置くらいだが、これは他のキーボードでも必ず気になる部分なので、取り立てて特筆するつもりはない。
問題は、タッチパッドの方だ。
マルチタッチ非対応
まあ、使う前からなんとなく予測はしていたが「LIFEBOOK UH Keyboard」のタッチパッドはタップ、ダブルタップ、スクロールくらいしかできない。
3本指でスワイプダウンしてウインドウを閉じるなんてできないし、2本指でタップしてダブルタップと同じ動作をさせることもできない。
あくまでも一般的なマウスと同じ動作をパッドでできるという程度のものだ。
慣性スクロールができない
Magic TrackpadやMacBookのトラックパッドを使い慣れていると、どうしても慣性スクロールでないと、普通のスクロールが非効率に感じて仕方ない。
「LIFEBOOK UH Keyboard」のタッチパッドがスクロールに対応しているとはいえ、外部デバイスのタッチパッドが慣性スクロールに対応しているわけがなく。
マウスのホイールをカリカリ回すのと同じような、カクカクしたスクロールしかできない。
まあ、その辺は通常のマウスでも慣性スクロールのように動作させるサードパーティ製のアプリがあるようなので、どうしてもというならできなくもない。
個人的には、そこまでするなら前述のマルチタッチの件も含めて「LIFEBOOK UH Keyboard」は諦めてMagic Trackpadを使うが……
iPadでスクロールできない
Macでの「LIFEBOOK UH Keyboard」は諦めた方が良さそうなので、次はモバイルキーボードとしてiPadと合わせて使ってみる。
タッチパッドもついている「LIFEBOOK UH Keyboard」なら、マウスを持ち歩かなくても、iPadと「LIFEBOOK UH Keyboard」だけで作業ができそうで魅力的だ。
と思っていたら、なんと、iPadでのスクロールには対応していなかった。
2本指でスワイプしても、画面が送られることはない。
実際、資料にもスクロールへの対応は記載されていない。
だが「LIFEBOOK UH Keyboard」は有線接続にも対応している。
そして有線接続だとiPadでもスクロールができた。
しかしこれは……、あまり美しくない。
それに、iPadにはApple Pencilという神アイテムもある。
本来なら、キーボードで入力して、Apple Pencilで筆記したくなれば、キーボードを脇に退けてiPadを手前に持ってきて書き込むだろう。
しかし、ケーブルでiPadとキーボードがつながっていると、そうもいかない。
Apple Pencilは使わないというのなら、有線接続でタップもスクロールも「LIFEBOOK UH Keyboard」でできる。
しかし、Apple Pencilを使うなら、ケーブルでの接続は邪魔になる。
Apple Pencilかタッチパッドでのスクロールのどちらかを諦めないと、シームレスな作業切り替えができない。
終わりに
というわけで、届いたばかりの「LIFEBOOK UH Keyboard」をApple製品に繋いで使ってみた感想を取り急ぎまとめてみた。
iPadへのBluetooth接続でスクロールができないのは、後出しの情報だったので、すでに応援購入している身としては、不満が残る……。
まあ、それを知っていても購入したとは思うが。
今後一般販売された際に、購入を検討している方の参考になれば幸いだ。
うーん、結構期待してたんだけどなぁ……