最近のアップデートで使いにくくなったEvernote。
今後のアップデートで改善されるのかもしれないが、どうせならこの機会にEvernoteプレミアムプランからの脱却を試みる。
プレムアムプランを解約すれば月500円ほど支出が減るのも嬉しい。
Evernoteは単純なメモとしても活用している。
「FastEver」というアプリで思いついた時に思いついたことを即座にメモできる
ネットを見ていてあとから見返したいページを送る
写真やドキュメントを添付したノートを作成する
つまり、すべてのアイデアやタスクを、内容に関わらずとりあえず全て受け入れてもらうInboxとして利用していた。
Evernoteからの脱却には、他にInboxを任せられる他のサービスやアプリを見つけなければならない。
そこで目をつけたのがAppleの純正メモアプリである。
メモへのアクセスが早い
「FastEver」というEvernoteにすぐにメモを作成できるiOS専用のアプリがある。
私はこのアプリをiPhoneやiPadのウィジェットに設定することで、即座にメモを作れるようにしていた。
他のサービスに乗り換えるとしても、即座にメモを作成できる機能は必須と言える。
それができるのが純正メモアプリだ。
むしろ、コントロールセンターからアクセスできるので、よりスムーズにメモできるようになる。
コントロールセンターからのアクセスは今のところ純正アプリの特権だ。
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画面をON
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スワイプしてコントロールセンターを表示
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メモのアイコンをタップ
これだけでメモ作成画面に入れる。
必要な動作としてはウィジェットからのFastEver起動と変わらない。
フォルダ分けできるがタグ機能はない
純正メモでもフォルダ分けができるし、フォルダの階層化にも対応している。
これがEvernoteにおけるノートブックとスタッズにあたる機能となる。
一方、タグの機能はない。
Evernoteのタグ機能は人によってはかなり活用しているだろう。
そこを諦められるかどうかが脱Evernoteにおける一番の鬼門かもしれない。
私はそもそもタグ付け作業自体が面倒で時間を奪われるし、ノートの整理そのものがタスクと化してしまうのでタグ機能は利用していなかった。
だからなんの抵抗もなく純正メモへの乗り換えができた。
無料で制限なく使えるサービスでタグ機能が搭載されているものは少ないだろう。
タグ機能にこだわりを持っている人は純正メモへの移行は難しいかもしれない。
空のメモは自動で消える
使い終わったメモは削除すればいいが、中身を他のノートに移動させたような場合、Evernoteだったら「無題」というタイトルの空白ノートが残ってしまう。
後からそれを削除する作業が生まれてしまうのだ。
一方、純正メモだと中身のないメモは自動的に消える。
何かメモしようとしてやっぱりやめた時はもちろん、カット&ペーストでメモの整理をすれば他のメモに移し終えた空のメモは何もせずとも消えてくれる。
カット&ペーストやドラッグ&ドロップで他のメモに内容を移して空白になれば消える。
また、いちいちメモ一覧から削除しなくてもメモ内で全選択→デリートすれば、中身がないメモになるので勝手に消える。
ちょっとしたことに思われるかもしれないが、実際に体験してみるとかなり快適だ。
iPadでガッツリ作業できる
純正というだけあってiPadでの使い勝手も抜群だ。
具体的には「Split View」機能の2画面表示に対応している。
「Split View」は対応したアプリを2つ並べて表示できる機能だ。
PCでいうところの「新しいウインドウで開く」にあたる。
主に2つのアプリを並べて表示するときに活用される機能であるが、一部のアプリは同一アプリの2画面表示も可能だ。
そして、純正メモアプリは純正ゆえに、2画面表示ができる。
特定のメモを見ながら別のメモを編集することが可能だ。
Evernoteの場合、これに対応していなかったので、ノートを見ながら別のノートを編集するときはPCで行う必要があった。
しかし純正メモならiPadでもそれができるようになる。
iPad miniを常に持ち歩いている私にとっては嬉しいことだ。
MacBookを開かなくても、メモの整理はiPad miniだけあればどこでもできるのだから。
タスク管理にも使える
純正メモにも、Evernoteのチェックボックスと同じ機能が備わっている。
また、このチェックボックスは設定してやれば、完了した項目を自動的に下に送ることができる。
未完了のタスクが常に上に表示されるというわけだ。
インデントで階層化すればサブタスクとしても管理可能。
チェックされれば自動的に下に送られる機能も、同じ階層内で行われるので順番が狂うこともないから安心である。
私は1つのメモに全てのタスクを書き出している。
1つのタスクにつきメモを1つ作るより一卵性に優れていて全体を把握しやすい。
その辺については以下の記事で詳しく書いている。
動作が軽く同期が早い
ここ最近のEvernoteは起動するのにも時間がかかる。
メモの追加は「FastEver」で行っていたので問題なかったが、ノートを見る時はもっさりしていてストレスを感じるほどだった。
しかし純正メモは起動も閲覧もノンストレスだ。
テキストベースのメモばかりというのもあるだろうが、少なくとも今のEvernoteよりは圧倒的早さである。
また、Evernoteプレミアムプランであれば同期可能台数は無制限だが、無料プランになると2台だけになってしまう。
一方、純正メモの場合、利用できるのはApple製品に限られるが、同期可能台数は同じApple IDにログインできる上限と同じ5台となる。
普通に使う分には1人5台もあれば十分だろう。
そしてiCloud経由で経由でメモは同期される分けだがこれがEvernoteに比べて格段に早い。
さらに、メモを開いた状態で同期されると、他の端末で編集された箇所を一瞬だけハイライト表示してくれるのだ。
これで重複編集も防ぐことができる。
Evernoteだと同期が反映されておらず、同期に時間がかかることもしょっちゅうだった。
以前Evernoteでガッツリ書いた記事の下書きが同期エラーで消失したことがある。
その時は愕然としたが、純正メモならそんな心配もなさそうなほど軽快な動作だ。
無料で使える安心感
Evernote側からしてみれば、できるだけ多くの人にプレミアムに加入してほしいだろう。
それがプレミアムプランのサービス内容の拡充で集客してくれればいいのだが、そうじゃない場合もある。
無料プランの制限を増やすことだ。
そうすれば今まで無料でも気にせず使えていた人たちが、仕方なく有料プランに切り替えてくれる。
なので、今後Evernoteが無料プランでできることを減らしてくる可能性はかなり高いと考えている。
実際、今までは代数にカウントされなかったweb版も台数にカウントされるようになり、本当の意味で無料ユーザーは同期可能端末が2台に制限されてしまった。
この事実を踏まえると、純正メモがずっと無料で使える可能性はかなり高いと思われる。
なぜなら、この機能を有料化することはiPhoneをはじめとしたApple製品の評判を下げることに直結するからだ。
それにAppleは純正メモを有料にする必要もないくらいに製品を出せば売れる。
どちらかといえば純正メモはアプリというよりもApple製品の標準機能としての位置付けが強い。
標準機能を有料化することなんてないだろう。
見方を変えればiPhoneなどの端末料金に純正メモの費用も含まれているということだ。
それゆえに、別途課金する必要もなく、ここまで述べた便利な機能を使うことができる。
そしておそらく、今後も無料で使い続けることができる。
まとめ
Evernoteに比べると文字色を変えれなかったり、Webページをそのままクリップできなかったりするが、簡単なメモとして使うには純正メモで十分だと感じている。
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コントロールセンターからのクイックアクセス
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階層化できるフォルダ分類
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整理しやすい機能
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同期の早さ
これだけ揃っていれば必要最低限はクリアだろう。
そして最後に述べたように今後も無料で使い続けられるという保証も強い。
もしもiPhoneやiPadユーザーであれば、下手なメモアプリを使わなくとも標準搭載のメモで十分だったのだ。