歯医者でマウスピースを作った。
私から「マウスピースを作りたいです」と申告したわけではない。
歯科医さんに「マウスピースを作った方が良いですね」と言われたのだ。
なんて言い方をすると、まるで私が嫌々マウスピースを作ったみたいになってしまうがそんなことはない。
必要な理由も説明してもらって納得したし、先々の歯のことを思えば、マウスピースを付けるようにした方が良い。
ただ、ちょっと、余計な持ち物が増えるなあとか、マウスピースの着脱がルーチンに加わっちゃうなあとか、思わなかったこともないけれど。
さて、そもそもどうしてマウスピースが必要になったかという説明をするなら、先に私のした前歯がインプラントであることを説明しないといけない。
ここで「それならまずインプラントの説明をして欲しい」なんて思う人がいるかどうか、私はインプラントの知名度に疎いので分からない。
私自身がインプラントをしている人なので、勝手に有名だと思っているだけかも知れないし。
手っ取り早く言うと「上等な差し歯」である。
前にこのブログでも少し触れたことがある。
歯茎に土台となるボルトを入れて、そこにセラミックとかの歯を接着剤で固定しているのだ。
土台に入れるボルトはもちろん完全に固定されている。
しかし、歯の部分は先述の通り接着剤で固定しているので、その気になれば外れるのである。
しかしこれは問題ではない。
なにせ外れるようにしておかないと、いざというときに困るし、歯ブラシなどでは届かない部分の掃除ができないからだ。
外れると言っても、普段の生活で不意に、煎餅を噛んだら外れるとか、そういうわけではないので安心である。
逆に言うと、そういう些細なことで外れるようになると、それは問題だ。
その問題が、私のインプラントに起こったわけである。
本当に、食事をしていてぽろっと歯の被せが外れるのである。
ちなみに、気づいたらすぐに口から出して無くさないように保管しよう。
無くしたら作り直しでかなりの料金が発生する。
過去にやらかして20万円払っている私が言うのだから間違いない。
さて、たまに外れるくらいなら接着剤の耐久性もあるし仕方の無いことなのだが、頻繁となると何かしら原因がある。
その原因が歯ぎしりだったのだ。
最初「いびきを全然かかない私が歯ぎしり?」と思ったのだが、そう言われてみると確かに、寝ているときに上の歯と下の歯がガチッと当たることが良くある。
それに、口の中で上の歯の奥歯と下の歯の奥歯をこするようにする癖がある。
実際、歯が少し欠けている・削れていると歯科医さんに指摘された。
それってヤバいのでは……?
と慄いた私は、そのまま勧められるままにマウスピースを作ったのだった。